Webマーケターの転職に資格は必要か?

結論 – 未経験の場合は資格の効果が発揮される

Webマーケターとして業務を行う上で資格が必要か?と問われれば、私は「NO」と答えます。
それよりも実務経験や、過去にどのような施策を打ち、どのような成果を出したのかといった経験の方が資格を勝ると考えるからです。

しかしWebマーケターとして転職する際に資格が必要か?と問われれば、私は「あるに越したことはない」と答えます。
そして、もし転職者がWebマーケター未経験であれば「必要だ」と答えるでしょう。

Webマーケターにとっての資格とはどのような意味を持つか

私は現役でWebマーケターという業務に携わっています。そしてWebマーケター採用の面接官を務めたこともあります。
そんな私から見たWebマーケターの資格は、「そういう資格があるんですね」といった感覚です。

転職の際に見られるのは資格より実績

Web業界は特に資格云々よりも、まず実績。何を成してきたかが問われる業界です。
それはどの職種でも変わりません。デザイナーであれ、ディレクターであれ、エンジニアであれ、最終的には何が出来るのかが問われるのです。
そしてそれを量るのに実績は最高の判断材料になります。

それまで携わったプロジェクトでどのような結果を出したのか?
もちろん、面接の場で嘘ではないかを判断するために突っ込んだ質問を行います。
具体的にどのような考え方で施策を打ち、どのような経緯で結果を出したのか。これを言語化できないと書類選考は通っても面接の時点で不合格になるでしょう。

資格はWebマーケター未経験の場合、効果を発揮する

では資格は不要なのかといえば、そうではありません。
経験者でも勉強のために時間を割く価値のあるものであり、未経験者にとってはそれにプラスして書類選考や面接の際にアピール材料として使えます。
また未経験者であれば、どこまで知識を持っているのかの判断材料になります。

よって採用者からすると、未経験OKの求人では書類を見た時に「お!」と思わせる要素があり有効です。
ただ未経験OKでない求人の場合は、競争相手がWebマーケター経験者となってしまい、前述の「実績」に押される可能性が高いです。
※ポテンシャル採用や転職者の年齢が若かったり、業界の知識を持っていたりという別のアドバンテージがあればその限りではないと考えます。

未経験でも実践経験を積み、実績を築く方法

ここまで資格より実践・実績と言ってきました。では未経験者は資格だけで勝負するしかないのかと言えばそうではありません。
未経験者でも実践・実績を積み築く方法はあります。

それは至極まっとうに自分で企画したメディアサイトを作ることです。
制作のスキルはなくても、今の時代こだわらなければノーコードツールでいくらでもサイトは作成できます。
その作成したサイトに資格の勉強や、参考書で勉強したことを実践して試し成果を上げればそれは立派な実績です。
転職の書類や面接時に強烈にアピールすることが出来ます。

そしてそのサイトは財産にもなります。
副業が可能の会社であれば、そのサイトを実験場として運用し利益を出せば副収入にもなり一石二鳥です。

この方法は難易度が高いですが、Webマーケター未経験者に出来る唯一の方法かと思います。
最初はうまくいかないはずですし、試行錯誤してもうまくいかないかもしれません。しかし実践力は上がります。
そしてどうしてもうまくいかないというのであれば、専門家に相談するサービスなどもありますので、そちらを頼りながら実践・実績を作っていくのもありかと思います。

実践・実績を築くのに使えるサービス

Withマーケ

月額制でWEBマーケティングを学べるサービスです。質問をすることが出来るので、自分で考えて実践している方法の何がダメでうまくいかないのかなどを相談することもできます。「未経験からの実績づくり」を目指す姿に掲げており、目的にフィットするサービスです。

Withマーケの詳細はこちら

Hint-ヒント

Hint(ヒント)は現役のプロにWEBの知識を10分から学べるサービスです。サイト制作やSNS運用について学ぶことが出来ます。
こちらのサービスは相談というよりは、プロから時短でレッスンを受けられるサービスです。

Hint-ヒントの詳細はこちら

クラウドワークス


クラウドソーシングでお馴染みのクラウドワークスで相談するのもありです。
例えば自分のサイトのSEOで悩んでいたら、SEOを頼む依頼を出してその方がどのような方法でSEOに取り組むのかを勉強させてもらうのも一つの手だと思います。

クラウドワークスの詳細はこちら

そもそもWebマーケター向けの資格にはどのようなものがあるのか

ではWebマーケターの転職に役立つ資格はどのようなものがあるのでしょうか。
当サイトでは、Webマーケターに必要な領域別に見ていこうと思います。

集客関連

Webマーケターに求められることの1つとして集客のスキルがあります。
SEOや各種広告に関する資格はどのようなものがあるのでしょうか?

Google広告に関連する資格

Googleのヘルプページにあるとおり、検索広告・ディスプレイ広告・動画広告・ショッピング広告・アプリ広告などの認定資格があります。
私も試しに受けてみましたが、実践で行っていることが言語化されており勉強になる内容でした。

ただこの資格を持っているからといって、実践で使えるのかというとクエスチョンマークがつきます。
この資格は教科書であり、この資格をもって実力を測るようなものではないかな?というのが私の印象でした。

実践で使えるかは前述のとおりですが、転職の際には需要のあるGoogle関連広告の資格なので役に立つのではないかと思います。
また無料で受けられるのも良い点です。

SEOに関する資格

こちらは3種類ほどあるようで、「SEO検定」「認定SEOコンサルタント」「SEOマーケティングアドバイザー」というものがあります。
私はどれも受けたことがないのではっきりとしたことは言えませんが、SEO検定は初心者向け、残りの2つは上級者向けとのことです。

Web業界という日々進化している世界で、SEOという分野もそれに漏れず変化のある分野です。
正確な知識を得るというのに何も知らない段階からだと難しいのも事実で、こういった資格を取ることで正確な知識を得るための土台を作る良い資格だと考えます。

しかし、こちらも実績がモノを言うことが多いので、あくまでも勉強を兼ねて未経験者に箔をつけるというくらいの気持ちでいたほうが良いかと思います。

SNSに関する資格

SNSに関する広告や運用知識も今やマーケターに欠かせないものです。
その中で2つ取り上げます。「Facebook認定資格試験」「SNSエキスパート検定」です。

Facebook認定資格試験は、SNS広告で最も運用する機会が多いと思われるFacebook広告とInstagram広告の認定資格になります。
種類も多岐にわたり、「Facebook認定デジタルマーケティングアソシエイト」「Facebook認定マーケティングサイエンスエキスパート」「Facebook認定クリエイティブ戦略エキスパート」など種類が豊富です。詳しい内容はリンク先をご覧ください。
こちらの資格は受けたことがありませんが、Facebook広告は需要の高い広告なので持っていて損することはないと思います。

次にSNSエキスパート検定ですが、こちらは広告ではなく運用に重点を置いた資格です。
リスクマネージメントから目標の立て方などを量る試験を受けることになります。企業におけるSNSアカウントの活用法のスペシャリストになるための資格と言えるでしょう。
ただ、実用度はあまり高くないと思います。というのも、SNS運用者を専任で置いている企業はそんなに多くありません。よって、使いどころが限られる資格と思われます。こちらの資格をとるのであれば、私は他の資格を取る方に時間を割いた方が良いと考えます。

サイト分析・改善関連

Webマーケターに求められるもう一つの仕事は、サイトの分析および改善です。
集客したユーザーをいかに目的の行動に移させるかが問われる分野となります。

Webサイトの解析資格

Webサイト内でユーザーがどのように動いていて、問題がどこで起きているのかを解析する資格です。
この資格には「ウェブ解析士認定」や「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」などがあります。

Googleアナリティクスは多くの企業が取り入れている解析ツールなので、実務に不可欠なツールです。
こちらも実践してなんぼのツールになりますが、自分の頭の中にあるものを文章化して理解度を深くしてくれる資格です。経験者も未経験者もとって損はしない資格と考えます。

またウェブ解析士は上位の資格になると解析だけでなく、どのようにビジネスにつなげていくかといったコンサルティングの領域まで踏み込むことができます。Webマーケターはこのビジネス的な観点が必須な職種なので、その部分でもお勧めできる資格です。

まとめ

ここまでWebマーケターの資格と転職について紹介してきました。

資格も勉強になりますし、ないよりあったほうが良いです。
しかし資格は実践には勝てないというのは事実であり、未経験でも実践・実績を積む方法はあるということを理解していただけたでしょうか。

ベストは資格で机上の勉強をし、自分で作成したサイトで実践・実績を積むのが良いですが、仕事をしながら転職活動もしサイト運営もするのはかなり労力を必要とします。無理をしないためにも、まず自分のサイトを作り運営し勉強をしつつ、ある程度実践力や実績が出来たら転職活動を開始するのがスマートかと思います。

無理なくWebマーケターへの道を進んでくださいね。

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